VocaLoveLetter

ぼからぶ:VOCALOID曲好きによる愛しの楽曲達への手紙。

アウターサイエンスを曲単体で聴いた感想

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アウターサイエンス!
めっちゃ好きなんですよね、この曲。

 

「カゲロウプロジェクト」というシリーズの曲で、関連楽曲は全て一つの物語をテーマとしたものなのですが、私自身はあまり物語の方に詳しくないので、今回はシリーズとしての物語やキャラクターについては一旦置いておいて、ひとつの曲としてこの曲を聴いた感想について書きたいと思います。(シリーズのファンに怒られそうですが、楽曲として好きなので、楽曲として感想を書こうと思います)

 

イントロから最高にカッコイイギター、この時点でテンション既にMAXなのですが、なんとこれが曲の最後まで続きます。
しかもすごく良い緩急付で、落ち着くところは落ち着くんですけど、盛り上がるところで本当に盛り上がり、最後までテンションが続く。あっという間に3分半が過ぎてしまいます。
テンションが続く理由は、耳にするするリズムと歌詞が入ってくる、それも感情を込めて入ってくる、というところにあるのかな、と思います。
歌詞の感情と音程が完全にリンクしているんですよね。
単語ひとつひとつにこんなに気持ちが込められている曲は、そんなに多くないんじゃないかな、と思います。
カラオケなどで歌ってても最高に楽しいです。(自分の声質ではあまりこの曲の格好良さを引き出せないんですけど…)

 

曲全体の雰囲気としては、ボス視点のボス曲、という感じですね。
それも、圧倒的強さのボスの一方的な曲。
戦う側から見ると、ちょっと絶望的で最低な最悪な敵にも思えるんですけど…でも、このボスは無慈悲だけど無感情ではないところが、どうにもただの倒すべき絶対悪には思えないんですよね。

 

以前はRPGでも魔王が絶対的な悪、勇者が絶対的な善であり正義、みたいな作品が多かったように思いますが、最近は魔王の方の視点で描かれる作品も多いですよね。
ゲームではないですが、最近ではライトノベルの「オーバーロード」なんかも魔王視点の物語です。

魔王がどんな状況でも絶対に悪かというと、実はそうでもなくて、魔王も魔王なりに色々葛藤があって、その上で悪役というポジションにいるかもしれない。あるいは、主人公から見えて悪であるだけかもしれない。
インターネット上で色々な人の声や作品を身近に見ることができるようになった最近は特に、そういうことを考える機会が多くなった気がします。


この曲のボスが絶対悪なのかどうかは判断できませんが、この曲の歌詞『なんて馬鹿な生命だ 何度でも 抗って』の辺りに感じられる人間味を考えると、このボスも色々なことがあって悪役というポジションにいるのかもしれないな、なんて考えてしまいます。考えすぎかもしれませんが。

 

 

シリーズを通して聴いたり、物語やキャラクターを通して聴くとまた違った、より深い感想になるのだと思いますが、ひとまず、曲単体でも素晴らしい曲なので感想を書いてみました。
個人的に、シリーズものの曲はあまり得意ではないのですが、苦手な私でも惹きつけられる圧倒的な吸引力、パワーのある曲だし、投稿から4年以上が経過した今でも定期的に聞き返してしまうほど印象的な曲だと思います。
何より、最高にクールでカッコイイ。そんな曲です。